- 箱根駅伝
- 2026年6月20日
- 2026年6月21日
箱根駅伝の審判員や計測員がトイレに行きたくなったらどうする?中継所で長時間待機で我慢?
箱根駅伝は毎年1月2日・3日に開催される国民的イベントです。……

毎年お正月の風物詩として多くの人々に愛されている箱根駅伝。
選手たちの熱い走りに注目が集まる中、先頭集団のすぐ後ろを威風堂々と走る一台の車があります。
それが「大会本部車」です。
2024年以降、この大会本部車にはトヨタの最高級車「センチュリー」が採用され、その存在感が話題を集めています。
なぜセンチュリーが選ばれたのか。
この記事では、大会本部車の車種選定の背景や、センチュリーという車の特徴、そしてトヨタと箱根駅伝の深い関係性についてまとめてみました。
箱根駅伝の大会運営車がセンチュリーなのかが気になる方は最後までチェックしてみてくださいね!
箱根駅伝の大会本部車として、トヨタ・センチュリーが本格的に採用されたのは2024年の第100回記念大会からです。
それ以前も箱根駅伝にはトヨタ車が提供されていましたが、センチュリーが大会本部車の「顔」として定着したのはこの時期です。
2024年大会では白いセンチュリーSUVが登場し、その特別な存在感で大きな話題となりました。
また、2025年大会でも引き続きセンチュリーが大会本部車を務め、2026年の第102回大会では環境に配慮した燃料電池車(FCEV)仕様のセンチュリーが世界で初めて公道を走行しました。
この特別仕様のセンチュリーは、プラグインハイブリッド車をベースに、水素で走る燃料電池システムを搭載した世界で一台だけのオリジナル車両です。
トヨタは2003年から箱根駅伝に一部運営車両の提供を開始し、2011年からは協賛社として大会全体をサポートしてきました。
その中で、大会本部車という重要な役割にセンチュリーを起用することで、日本の伝統行事にふさわしい格式と品格を表現しています。
センチュリーの名前を聞いたことはあっても、実際にどんな車なのか詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。
ここでは、トヨタが誇る最高級車センチュリーの歴史や特徴、性能についてまとめてみたいと思います。
トヨタ・センチュリーは、1967年(昭和42年)に誕生したトヨタ自動車の最高級乗用車です。
名前の「センチュリー」は、明治時代から100年(1世紀)を記念して名付けられたと言われています。
センチュリーは「ショーファーカー」と呼ばれる車のカテゴリーに属します。
これは、オーナー自らが運転するのではなく、専属の運転手が運転し、後部座席に乗客を乗せることを前提に設計された車です。
そのため、後部座席の広さや乗降のしやすさ、快適性が徹底的に追求されています。
現在は3代目となるセンチュリーが販売されており、2018年にデビューしたセダンタイプと、2023年に登場したSUVタイプがラインナップされています。
特にSUVタイプは、センチュリーとしては初めての試みであり、従来の格式を保ちながらも新しい価値を提供する車として注目されています。
センチュリーの製造工程も特別でトヨタの「トヨタ生産方式」とは異なり、熟練工による手作業が工程の多くを占めています。
溶接作業は熟練工員が担当し、溶接痕も丁寧にやすりで仕上げられます。
塗装には通常の車両よりも長い時間がかけられ、専門の検査員が「鮮映性」という独自基準でチェックします。
内装には本木目パネルや本革シートが採用され、各職人が細心の注意を払って取り付けています。
まさに、日本の「匠の技」が結集した一台です。
センチュリーの価格は、時代とともに変化してきました。
初代センチュリーは208万円という価格でデビューしましたが、2016年3月時点では8%消費税込みで1,253万8,286円からとなっていました。
現在の3代目モデルは、ハイブリッドシステムや先進の安全装備が搭載され、消費税込みで1,960万円からとなっています。
2025年12月時点の情報では、センチュリー・セダンの価格は2,300万円とされています。
高額に思えるかもしれませんが、センチュリーは単なる移動手段ではなく、日本を代表する最高級の「おもてなし空間」として設計されており、その価値は価格以上のものがあります。
性能面では、5.0リッターのV型8気筒エンジンとハイブリッドシステムを組み合わせたパワートレインを採用しています。
WLTCモード燃費は11.2km/Lで、高級車としては優れた環境性能を実現しています。
また、センチュリーの最大の特徴は、その「静粛性」です。
エンジン音や走行音を極限まで抑え、後部座席に乗る乗客が快適に過ごせる空間を提供します。
滑らかで静かな走りは、長時間の移動でも疲れを感じさせません。
センチュリーは、主に日本国内の官公庁や企業における公用車・社用車(役員車)として使用されることを想定して作られています。その格式の高さから、皇室の御料車や内閣総理大臣専用車としても採用されています。
一般的な高級車は、派手な装飾やブランドロゴで存在感をアピールすることが多いのですが、センチュリーは正反対です。
控えめでありながら圧倒的な存在感を放つ、日本的な美意識が貫かれています。
鳳凰のエンブレムに込められた「継承と進化」の精神は、まさに日本の伝統文化を体現しています。
企業のトップや政府要人が公式行事に出席する際、国賓を迎える際、重要な商談の送迎など、「格式」と「信頼性」が求められる場面でセンチュリーは選ばれます。
箱根駅伝の大会本部車として使用されるのも、まさにこうした特性があるからです。
それでは、なぜ数あるトヨタ車の中から、センチュリーが大会本部車に選ばれたのでしょうか。その理由は複数あります。
箱根駅伝は1920年に第1回大会が開催されて以来、100年以上の歴史を誇る日本の伝統行事です。
お正月の風物詩として、多くの人々に愛され続けています。
こうした格式ある大会の「顔」となる大会本部車には、それにふさわしい品格と風格が求められます。
センチュリーは、日本を代表する最高級車として、皇室や政府要人にも使用される車です。
その存在感と格式は、箱根駅伝という伝統行事の価値を高めます。また、センチュリーのデザインは派手さを抑え、落ち着いた上品さを表現しており、選手たちを引き立てる「脇役」としても最適です。
私も毎年箱根駅伝をテレビで観戦していますが、先頭集団の後ろを悠然と走るセンチュリーの姿は、まさに「日本の正月」を象徴する風景だと感じます。あの車が走ることで、大会全体の格式が一段と高まるんですよね。
箱根駅伝は往路と復路を合わせて約217.1キロメートルを走破する過酷なレースです。
大会本部車は選手たちとともにこの長距離を走り続けなければならないため、車両には高い信頼性と耐久性が求められます。
センチュリーは、長時間の走行でも安定したパフォーマンスを発揮するよう設計されています。
特に、箱根の山岳コースは標高差約800メートルもあり、急な上り坂や下り坂が連続します。
2026年大会で使用されたFCEV仕様のセンチュリーは、開発陣が夏に重りを載せて箱根路を試走し、過酷な条件下でも問題なく走行できることを確認しました。
また、センチュリーの信頼性は、トヨタの技術力と熟練工による丁寧な製造工程に支えられています。
大会中にトラブルが起きることは許されません。センチュリーなら、安心して大会本部車としての役割を任せられるのです。
大会本部車は、選手たちのすぐ後ろを走行します。そのため、車両の走行音や排気ガスが選手に影響を与えないよう配慮する必要があります。
センチュリーの最大の特徴の一つが、その「静粛性」です。エンジン音や風切り音を極限まで抑えた設計により、車内だけでなく車外への騒音も最小限に抑えられています。また、滑らかな走りにより、急な加減速や振動も少なく、選手たちの集中を妨げません。
2026年大会では、FCEV(燃料電池車)仕様のセンチュリーが採用されました。
FCEVは水素を使って走り、排出されるのは水だけです。排気ガスによる環境への負荷がゼロであり、選手たちにも地球にも優しい選択です。
トヨタは、箱根駅伝を「選手と地球にやさしい持続可能な大会」にするため、2026年大会では提供する全40台の車両を電動車(BEV、FCEV、HEV)に統一しました。
こうした環境への配慮も、センチュリーが大会本部車に選ばれた大きな理由のひとつです。
箱根駅伝で目立つ存在の大会本部車ですが、具体的にどんな役割を果たしているのでしょうか。
ここでは、大会本部車の役割についてまとめてみました
大会本部車には審判長をはじめとする大会関係者が乗車しています。
審判長はレース全般を監督し、あらゆる問題や違反行為に対処する責任者です。
過去の箱根駅伝では、審判長が本部車からレース中に無線で各中継所や審判員と連絡を取り合い、競技の進行を管理していたと記録されています。
また、大会本部車は、競技中に何らかのトラブルが発生した際、迅速に対応するための拠点としても機能します。
選手が体調不良を起こした場合や、コース上で事故が発生した場合など、緊急時には本部車から指示が出されます。
実際、過去の箱根駅伝では、10区で大激戦が繰り広げられた際、審判長が本部車から「どきなさい!」という指示を出し、後続の車両を整理したエピソードもあります。
大会本部車は単なる「伴走車」ではなく、大会運営の中枢を担う重要な存在です。
大会本部車は選手たちの先頭集団のすぐ後ろを走行しています。
この位置はレース全体を見渡し、選手たちの安全を確保するために最も適した場所です。
駅伝競技では、警察の白バイが選手の先導を行いますが、大会本部車はその後ろを走ります。
走行隊形は「テレビ中継車 → 共同カメラ車 → 白バイ → 競技者 → 大会本部車 → 運営管理車」という順序になっています。
大会本部車は、選手たちの走りを間近で見守りながら、安全に競技が進行しているか、違反行為がないかを監視する役割も担っています。
また、他の運営車両や中継所との連絡を取り合い、レース全体の流れを調整する司令塔としても機能します。
箱根駅伝のようなスピード感のある競技では、大会本部車自体も安定した走行性能が求められます。
センチュリーはそうした要求を満たす車として最適なのです。
箱根駅伝とトヨタの関係は、単なる車両提供だけではありません。
トヨタがどのように箱根駅伝をサポートしているのか、その関係性について調査をしてみました。
トヨタは、2003年から箱根駅伝に一部運営車両の提供を開始しました。
当初は限られた台数の提供でしたが、2011年からは正式に協賛社となり、大会全体をサポートする体制を整えました。
トヨタが箱根駅伝をサポートする理由は、「次世代を担う若者の育成に貢献したい」という想いにあります。
箱根駅伝は、大学生アスリートたちが全力で挑む舞台であり、彼らの成長を支援することは、日本の未来を支えることにつながります。トヨタは、車両提供を通じて、若者たちの挑戦を後押ししています。
また、2026年大会では、提供する全40台の車両を電動車に統一するという大胆な取り組みを行いました。
BEV(バッテリー式電気自動車)、FCEV(燃料電池車)、HEV(ハイブリッド車)を駆使し、車両からの排出ガスや二酸化炭素を限りなく減らしました。
さらに、HEVには福島で栽培されたソルガムを原料とする低炭素ガソリン「E10」が使用され、カーボンニュートラルな大会運営を目指しています。
こうした取り組みは、トヨタが掲げる「持続可能な社会の実現」というビジョンと一致しています。
箱根駅伝を通じて、環境に優しいモビリティの可能性を世界に発信しているのです。
箱根駅伝では、大会本部車のセンチュリー以外にも、多くのトヨタ車が活躍しています。
2026年大会で提供された主な車両は以下の通りです。
センチュリー(FCEV):大会本部車
クラウンセダン(FCEV):復路の大会本部車、大会会長車、広報車、報道車
小型トラック(FCEV):共同カメラ車
コースター(FCEV):競技者バス、共同取材バス
グランエース(FCEV):荷物車
e-Palette(BEV):医務車、緊急対応車
RZ(BEV):技術総務車
ノア、ヴォクシー(HEV):大学運営管理車(各大学の監督や関係者が乗車)
これらの車両は、それぞれが大会運営において重要な役割を果たしています。
特に注目なのが、e-Paletteです。
e-Paletteは、トヨタが開発した移動・物流・物販など多目的に活用できる次世代モビリティで、2025年10月の予選会では給水所まで物資を運搬し、本選では医務車や緊急対応車として活躍しました。
音もなく滑らかに走るBEVの特性を活かし、環境に優しく大人数を運べる車両として注目されています。
また、共同カメラ車として使用される小型トラックやコースターもFCEV仕様となっており、トヨタの技術力の高さを示しています。
箱根の山岳コースを走破するために、開発陣は試走を重ね、高低差約800メートルの過酷な条件下でも問題なく走行できることを確認しました。
こうして見ると、箱根駅伝はトヨタ車の「ショールーム」のような側面もあります。
新型車両や先進技術を実際の大会で使用することで、その性能を広くアピールする場にもなっているのです。
箱根駅伝の大会本部車にセンチュリーが選ばれた理由について、この記事で分かったことをまとめます。
【要点まとめ】
センチュリーが箱根駅伝の大会本部車として選ばれた理由は、単に「高級車だから」ではありません。日本の伝統行事にふさわしい格式、長時間走行に耐える信頼性、選手を妨げない静粛性と環境性能、そしてトヨタが掲げる「持続可能な社会の実現」というビジョンが、すべて一致したからこそ実現した選択なのです。
私も毎年箱根駅伝を楽しみにしていますが、選手たちの必死の走りだけでなく、それを支える車両や運営スタッフの存在にも注目するようになりました。センチュリーが悠然と走る姿を見ると、「この大会は多くの人々に支えられているんだな」と実感します。
2027年以降の箱根駅伝でも、センチュリーは大会本部車として走り続けることでしょう。選手たちの熱い走りとともに、センチュリーの姿にもぜひ注目してみてください。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!