箱根駅伝の白いベンチコートを着た高齢おじさんスタッフはだれ?中継地点や沿道での役割は?

毎年、お正月に放送されている箱根駅伝をテレビで見ていると、白いベンチコートを着た高齢の男性スタッフが中継地点や沿道にポツンと立っているのを見かけます。
「あの人たちは一体誰なんだろう?」と気になったことがある方も多いはず。
なにをしている訳でもなさそうな気もしたりしますが、当たり前のようにたたずんでいる様子はある意味では箱根駅伝の名物のようにも思います。
この記事では箱根駅伝で白いベンチコートを着ている高齢のおじさんスタッフの正体や、彼らが中継地点や沿道でどんな役割をしているのかをまとめてみました。
箱根駅伝で白い帽子・ベンチコートを着ている高齢スタッフのことが気になる方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね!
箱根駅伝の白いベンチコート姿が気になる!あの人たちは誰?
箱根駅伝のテレビ中継を見ていると、白いベンチコートを着た高齢の男性がコース脇に立っている姿が映ります。
選手たちが必死に走る傍らで、じっと佇んでいるだけのように見えるこの人たちは、実は箱根駅伝を支える重要な存在です。
私は横浜在住なので、箱根駅伝は毎年沿道で応援していますが、近くで見ると白いベンチコートの方々が本当にたくさんいることに気づきます。遠くから見ているだけでは分からない、彼らの存在感は圧倒的です。
白いベンチコートを着た人たちの正体は、東京陸上競技協会と神奈川陸上競技協会から派遣された「公認審判員」です。
箱根駅伝という一大イベントを裏で支える縁の下の力持ちとして、大会の安全と公正を守る役割を担っています。
白いベンチコートの正体は「陸上競技協会の公認審判員」
箱根駅伝で白いベンチコートを着ているのは、東京陸上競技協会および神奈川陸上競技協会に所属する公認審判員です。
彼らは日本陸上競技連盟が認定する資格を持ち、陸上競技大会の運営を支えるボランティアとして活動しています。
白いベンチコートは審判員の目印として支給されるもので、関東学生陸上競技連盟から提供される非売品です。
テレビや沿道で見かける白い姿は、まさに大会の公正性と安全を守る「証」なのです。
東京陸協・神奈川陸協から1,000人が参加
箱根駅伝では東京陸上競技協会と神奈川陸上競技協会から約1,000人もの公認審判員が派遣されています。
この数字は他の陸上競技大会と比較しても圧倒的に多く、箱根駅伝がいかに大規模な運営体制で行われているかが分かります。
たとえば関東インカレでは審判員と補助員を合わせて約500人程度ですが、箱根駅伝は往路・復路合わせて約200kmという広範囲で競技が行われるため、その倍以上の審判員が必要です。
中継所だけでなく、コース全体に約100mごとに審判員が配置され、選手の安全とレースの公正を見守っています。
高齢の方が多い理由は?審判員不足の現状
箱根駅伝の審判員に高齢の方が多いのは明確な理由があります。
それは陸上競技の審判員が慢性的に不足しているからです。
審判員になるには各都道府県の陸上競技協会が開催する講習会を受講し、実技研修を経て資格を取得する必要があります。
しかし、審判業務は基本的にボランティアで報酬が少ない割に拘束時間が長く、体力も求められるため、若い世代の参加が少ないのが現状です。
そのため、長年陸上競技に関わってきたベテランの方々や、かつて選手として活躍していたOB、中学や高校の陸上部顧問だった方などが、引退後も審判員として大会を支えています。
中には70代後半の方もいて、40年以上箱根駅伝に関わり続けている審判員もいます。
高齢になってもなお、寒い冬の朝から長時間立ち続けて大会を支える姿には、本当に頭が下がります。
審判員以外にも補助員が2,000人!箱根駅伝は3,000人体制
箱根駅伝を支えているのは、審判員だけではありません。
じつは、審判員約1,000人に加えて、学生補助員やボランティアなど約2,000人が大会運営に協力しており、合計約3,000人もの体制で箱根駅伝は成り立っています。
この3,000人という数字は他の陸上競技大会と比べても桁違いです。
一般的な競技会では数十人から数百人規模の運営体制ですが、箱根駅伝は選手が走る距離が長く、沿道の観客も多いため、これだけの人数が必要になります。
学連役員、競技審判委員、総務委員
箱根駅伝の運営には、関東学生陸上競技連盟(関東学連)の学生幹事が中心となって動いています。
彼らは赤いウェアを着用し、各中継所の統括や車両運営、選手の緊急対応などを担当します。
また、競技審判委員は大会全体の競技規則の遵守を監視し、総務委員は記録の管理や報道対応、タオルかけなどの細かな業務を行います。
大会当日は、これらの役員がそれぞれの持ち場で連携しながら、スムーズな大会進行を支えているのです。
OB・OGやボランティアも協力
箱根駅伝は関東学連のOB・OGや各大学の陸上競技部OB・OGもボランティアとして参加しています。
運営管理車に同乗する「走路管理員」は、関東学連や日本学連の卒業生、加盟校で主務を務めた経験者などが担当することが多く、大会運営の裏方として活躍しています。
また、各大学から派遣される学生補助員は黄色いウェアを着用し、沿道での選手誘導や安全確保、コース整備などを担当します。彼らもまた、箱根駅伝を支える重要な存在です。
赤・白・黄色のウェアは、箱根駅伝を支える裏方のシンボルカラーと言えます。
中継地点での役割は?何をしているの?
中継所では審判員がタスキリレーの監視やルール確認、緊急時の対応など、さまざまな役割を担っています。
一見すると「ただ立っているだけ」に見えるかもしれませんが、実は非常に重要な仕事をしているのです。
タスキリレーの監視とルール確認
中継所での審判員の最も重要な役割は、タスキリレーが正しく行われているかを監視することです。
日本陸上競技連盟の駅伝競走規準によると、タスキの受け渡しは中継線から進行方向20mの区間内で、手渡しで行わなければなりません。
中継線の手前から投げ渡す行為は禁止されており、受け取る走者は中継線の手前の区域に入ってはいけません。
中継所には約10人の審判員が配置されており、その中には「中継所主任」として中継所全体を統括する責任者もいます。
彼らは各校選手のタイムを計測する計時員の記録をテレビ中継スタッフに伝えたり、違反や妨害があればただちに審判長に報告したりする役割を担っています。
中継所でのタスキリレーは一瞬の出来事です。
その一瞬を見逃さず、公正なレースを守るために、審判員は常に集中力を保っています。
緊急対応車で選手の異常に即座に対応
箱根駅伝では各区間の最後尾に「緊急対応車」が走行しています。
この車両には関東学連の副幹事長などが乗車し、選手に万が一トラブルが発生した場合にすぐに対応できる体制を整えています。
選手が体調不良や怪我で走行不能になった場合、緊急対応車が直ちに駆けつけ、医療スタッフと連携して対応します。
また、競技中の事故やトラブルについても、審判長や本部車と無線で連絡を取り合いながら、迅速に対処します。
この緊急対応車があるからこそ、選手は安心して全力で走ることができるのです。
運営管理車には走路管理員も同乗
箱根駅伝でおなじみの運営管理車にはドライバー、各校スタッフ2名、競技運営委員、そして走路管理員の合計5名が乗車しています。
走路管理員は関東学連や日本学連の卒業生、加盟校で主務を務めた経験者などが担当し、選手の後方から走路の安全を確認する役割を担っています。
監督が選手に声をかける様子がテレビでよく映りますが、その裏では走路管理員がコースの安全を見守っているのです。
運営管理車は基本的に選手の後方につきますが、集団走行の場合は後ろにつくことができないため、本部からの指示に従いながら臨機応変に動いています。
沿道ではどんな仕事をしているの?
沿道に立つ審判員の役割はコース上の安全管理と走路確保です。
約200kmに及ぶ長いコースでは観客が飛び出したり、交通規制が乱れたりするリスクが常にあります。
審判員はそれらのリスクを未然に防ぐために、沿道に配置されているのです。
コース上の安全管理と走路確保
箱根駅伝ではコース全体に約100mごとに審判員が配置され、目を光らせながら沿道の安全管理を行っています。
また、約30mごとには学生補助員が配置され、合計で延べ3,000人もの人員が走路の確保にあたっています。
審判員の主な仕事は、観客が飛び出さないか、コース上に障害物がないかを常に監視することです。
選手が安全に走れるよう、走路を確保し続けることが最優先の任務です。
観客整理や交通規制のサポート
沿道での審判員の役割には、観客整理や交通規制のサポートも含まれます。
箱根駅伝には毎年数十万人の観客が沿道に詰めかけるため、混雑による事故を防ぐための対策が必要です。
審判員は、拡声器などを使って観客に注意喚起を行ったり、警察や交通整理担当者と連携して安全な観戦環境を整えたりしています。
また、中継所の周辺では、先頭走者到着の1時間前までに審判員の配置を完了し、道路環境の整備にあたります。
各ポイントでの時間計測や記録
審判員は各ポイントでの選手の通過タイムを計測し、記録を取る役割も担っています。
これらの記録はテレビ中継スタッフや本部に伝えられ、リアルタイムで順位やタイム差が視聴者に届けられます。
中継所では計時員が各校選手のタイムを計測し、審判員がその記録を取りまとめてテレビスタッフに伝える流れが確立されています。
こうした地道な作業が、視聴者にとって分かりやすい中継を実現しているのです。
白いベンチコートは審判員の目印!
白いベンチコートは単なる防寒着ではなく、審判員であることを示す目印です。
沿道の観客や選手、報道陣が一目で「この人は審判員だ」と認識できるように統一されたウェアが支給されています。
白いベンチコートには、大会名やスポンサーのロゴが入っており、関東学生陸上競技連盟から支給される非売品です。
そのため、フリマアプリなどで販売されているのを見かけることもありますが、基本的には審判員にしか手に入らない貴重なアイテムです。
ちなみに、関東学連の学生幹事は赤いウェア、各大学から派遣される学生補助員は黄色いウェアを着用しているので、沿道で応援する際にはこの色分けにも注目してみてください!
審判員になるにはどうすればいい?
箱根駅伝の審判員になりたいと思った方もいるかもしれません。
じつは、陸上競技の公認審判員資格を取得すれば、誰でも審判員として大会に参加することができます。
陸上競技協会の公認審判員資格が必要
箱根駅伝の審判員になるには東京陸上競技協会または神奈川陸上競技協会に登録し、日本陸上競技連盟が認定する公認審判員資格を取得する必要があります。
公認審判員にはS級、A級、B級の3種類がありますが、新規に資格を取得する場合は「新B級」としてスタートします。
資格取得後は年ごとに更新手続きが必要です。
机上講習と実技講習で取得可能
公認審判員資格を取得するためには、毎年3月に開催される「審判講習会」に参加し、日本陸上競技連盟発行の「ルールブック」や「審判ハンドブック」をもとに講義を受講します。
その後、指定された競技会に5回以上出席し、実技指導を受けることで資格が取得できます。
審判員になるための条件は、その年の3月末時点で18歳以上65歳未満であること、そして登録会員であることです。
また、心身が健全で、競技会運営に耐えられる体力、協調性、責任感があることが求められます。
各都道府県の陸上競技協会に問い合わせ
審判員資格の取得を希望する方は、まず各都道府県の陸上競技協会に問い合わせしてみることをおすすめします!
東京陸上競技協会や神奈川陸上競技協会など、各協会のホームページに審判員募集の情報が掲載されています。
審判員は現在も人手不足が深刻で、若い世代の参加が求められています。
陸上競技の経験がなくても講習と実技研修を経れば資格が取得できるので、興味がある方はぜひチャレンジしてみてください。
まとめ:白いベンチコートは箱根駅伝を支える縁の下の力持ち!
箱根駅伝で白いベンチコートを着ているスタッフについて、この記事で分かったことをまとめます。
【要点まとめ】
・白いベンチコートを着ているのは東京陸協、神奈川陸協の公認審判員
・審判員は約1,000人、学生補助員は約2,000人で、合計約3,000人が大会を支えている
・高齢の方が多い理由は審判員不足で、ベテランの方々が支えている
・中継所ではタスキリレーの監視やルール確認、緊急対応を担当 ・沿道では約100mごとに審判員が配置され、安全管理と走路確保を行っている
・審判員になるには公認審判員資格が必要で、講習会と実技研修で取得可能
箱根駅伝は、選手たちの努力だけでなく、約3,000人もの裏方スタッフの献身的なサポートがあってこそ成り立っています。白いベンチコートを着た審判員の方々は、寒い冬の朝から長時間立ち続け、選手の安全と大会の公正を守り続けています。
私も横浜でよく沿道応援をしますが、今度からは選手だけでなく、白いベンチコートの方々にも感謝の気持ちを持ちながら応援したいと思います。彼らがいるからこそ、選手は安心して全力を出し切れるのです。
箱根駅伝の新しい情報が入ったら、また追記予定です。